はじめに:ようこそ、家づくりの最終回へ
「第1回-注文住宅の始め方-」から始まった「注文住宅の始め方」も、いよいよ最終回を迎えました。「第6回-注文住宅の始め方-」で最高の「間取り」が完成し、次はその間取りを、あなたらしい色や素材で彩っていく、「インテリア・仕様決め」です。
床材、壁紙、キッチン、照明…。無数の選択肢を前に、期待に胸が膨らむ一方で、こんな不安もよぎるのではないでしょうか。
- センスに自信がないけど、統一感のあるおしゃれな空間にできる…?
- 決めることが多すぎて、何から手をつければいいか分からない!
- 造作家具って素敵だけど、やっぱり費用が心配…
ご安心ください。「仕様決め」は、正しい順番とちょっとしたコツさえ知っていれば、誰でも楽しみながら、理想の空間を作ることができます。
この記事では、あなたの家づくりを完成させるために、インテリアコーディネーターが実践する「仕様決めの正しい順番」と、「コストを抑えつつもおしゃれに見せる秘訣」を、豊富なアイデアと共にご紹介します。
Step1:すべての基本。「インテリアコンセプト」を決めよう

個別のアイテムを選ぶ前に、まずやるべき最も重要なこと。それは、家全体の「インテリアコンセプト(テーマ)」を決めることです。コンセプトという揺るぎない軸があれば、数ある選択肢の中からでも迷わず、統一感のある空間をつくり上げることができます。
「第1回-注文住宅の始め方-」で作成した「家づくりノート」を見返しながら、ご夫婦で「どんな雰囲気の空間で暮らしたいか」を話し合ってみましょう。PinterestやInstagramで好きなイメージを集め、「ムードボード」を作成するのもおすすめです。
▼ハビタットの施工事例が確認できるInstagramはこちら
【ハビタットが提案する人気のコンセプト例】
- ナチュラルスタイル
天然木やリネンなどの自然素材を生かした、心安らぐやさしい空間。家族がリラックスできる、あたたかみのあるスタイル。 - シンプルモダンスタイル
白やグレーを基調に、無駄を削ぎ落とした直線的なデザインが特徴。洗練された静けさが漂う、都会的でクールなスタイル。 - 和モダンスタイル
畳や障子などの和の要素に、現代的な家具や照明を融合。懐かしさと新しさが共存する、心落ち着く上質なスタイル。 - ホテルライクスタイル
グレーやベージュを基調に、間接照明で陰影を演出。上質な素材と整然とした美しさが、日常を非日常へと変えるスタイル。
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Step2:仕様決めの正しい順番

コンセプトが決まったら、いよいよ具体的なアイテム選びです。迷子にならない秘訣は「面積の大きいもの」から「小さいもの」へと決めていくこと。この順番を守るだけで、全体の調和が格段に取りやすくなります。
1. 「空間の印象」を決める【内装材】
まずは、部屋の大部分を占める床・壁・天井を決めます。
- 床材(フローリング)
常に肌に触れ、空間のベースカラーとなる最も重要な要素です。木の質感や経年変化を楽しめる「無垢材」、反りや傷に強くメンテナンスが容易な「複合フローリング」、水に強くデザイン豊富な「フロアタイル」など、場所と好みに合わせて選びます。 - 壁・天井材(クロス・塗装など)
壁紙(クロス)が一般的ですが、調湿性や消臭効果のある漆喰(しっくい)や珪藻土(けいそうど)、一部の壁の色や素材を変える「アクセントウォール」を取り入れると、空間にぐっと深みが生まれます。
2. 「暮らしの主役」となる【住宅設備】
キッチン、ユニットバス、洗面台、トイレなどを選びます。毎日使うものだからこそ、デザイン性だけでなく、機能性や掃除のしやすさも重要な選定ポイントです。
3. 「細部の神々」を宿す【建具・パーツ】
空間全体の質感を左右するのが、細部のパーツです。
- 室内ドア・窓枠
壁の色に合わせるかすっきりとした白か、あるいはアクセントとして色を入れるかで印象が大きく変わります。 - 照明器具
コンセプトに合わせて、デザインと光の色(昼白色・温白色など)を選びます。 - スイッチ・コンセント
意外と目につく部分。プラスチックの標準品から、陶器製や金属製のおしゃれなデザインプレートに変えるだけで、洗練された印象になります。 - ドアノブ・タオルハンガー
アイアンや真鍮など、素材感を統一すると、細部までこだわった上質な空間に仕上がります。
Step3:賢くコストを抑える「メリハリ」の付け方

仕様決めをしていると、「あれも素敵、これも採り入れたい」と、予算が膨らみがちです。しかし、賢く「メリハリ」をつければ、コストを抑えながらも満足度の高い空間は実現可能です。
「お金をかけるべき」ポイント
- 毎日触れる場所
リビングの床材、毎日握るドアノブなど、五感に触れる部分に良質な素材を使うと、日々の満足度が大きく向上します。 - 家の顔となる場所
玄関ドア、リビングのメインの壁、来客も使う造作洗面台など、人目につきやすい部分に投資すると、家全体のグレードが上がって見えます。 - LDKの照明計画
リビング・ダイニング・キッチンは、家族が最も長く過ごす場所。複数の照明を組み合わせる「一室多灯」で陰影をつくると、空間が立体的になり、ホテルのような上質な雰囲気を演出できます。
「コストを抑えられる」ポイント
- プライベートな空間
子ども部屋や寝室、ウォークインクローゼットの中など、人目に付きにくい場所の壁紙は、標準仕様のシンプルなものを選ぶ。 - 設備のグレード
キッチンやお風呂のグレードは、本当に必要な機能を見極め、過剰なオプションは削る。
「造作家具」は、長い目で見れば最高の投資
空間に合わせてミリ単位で設計するテレビボードや洗面台、本棚などの「造作家具」は、一見高価に思えるかもしれません。しかし、空間に完璧にフィットするためデッドスペースが生まれず、耐震性も高いというメリットがあります。 なにより、インテリア全体のコンセプトと素材感を統一できるため、市販の家具を置くのとは比較にならないほど、洗練された上質な空間が生まれます。これは、長期的に見て非常に価値のある投資です。
まとめ:ようこそ、世界にひとつの「我が家」へ
全7回にわたってお届けした「注文住宅の始め方」。
- 仕様決めの第一歩は「インテリアコンセプト」を固めることから。
- 「面積の大きいもの→小さいもの」の順番で決めれば、統一感が生まれる。
- コストは「かける場所」と「抑える場所」のメリハリで賢くコントロールする。
- 造作家具など、本質的な価値への投資が、日々の満足度を高める。
仕様決めは、これまでの【全7回-注文住宅の始め方-】で練り上げてきたご家族の想いや理想の暮らしに、具体的な「色」と「形」を与えていく、家づくりの総仕上げです。膨大な選択肢の中から、たった一つの正解を選び抜くこの作業は、信頼できるプロのサポートがあってこそ、心から楽しむことができます。
株式会社ハビタットは、横浜・神奈川・東京エリアで、お客様一人ひとりの想いに寄り添い、「特別な住まい」を共創する工務店です。この7つのステップを通じて描いたあなたの夢を、私たちに聞かせてください。設計士が、インテリアコーディネーターが、職人たちが、私たちハビタットがチーム一丸となってあなたの夢を最高の形で実現することをお約束します。
家づくりの旅は、これで終わりではありません。むしろ、ここからが、新しい住まいでの、豊かで素晴らしい暮らしの始まりです。
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